川喜田二郎著作集 第5巻 「KJ法 渾沌をして語らしめる」 目次
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Ⅰ 序論万人の財産とすべく
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1. 問題意識
三つの痛切事
私の仕事のため
私の生活のため
現代の危機の打開のため
誰もが自分の仕事の壁を破りたい
誰もが生活の渾沌から逃れたい
誰もが現代の危機解決を切望している
2. アテハメ主義の惨害
渾沌それ自体に語らせる
現実はその逆が支配的
アテハメとアテハメ主義とは違う
傲慢と盲目の同居
信念や願望と判断とは別のこと
三つのエピソード
文明のパターンの持つクセ
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Ⅱ 人間行為の首尾一貫性
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1. 判断も行為のうち
2. 行為と作業の相違
3. 作業から一仕事へ
4. 仕事の分担可能性
5. 一仕事の達成が人もチームも育てる
6. 一仕事の十二段階
7. W型図解の発見
8. 誰もが一仕事の構造を実践してきた
9. 他の動物の場合は
10. 原始人のほうが健全
11. 問題解決法の不均等な発達
12. 達成と達成経験の重要性
12-1 達成とは
12-2 達成の果実が大切
12-3 達成体験のプロセスも大切
12-4 心の充実と達成の証
12-5 人間的成長
12-6 寛大さと包容力
12-7 愛と連帯の発生
12-8 環境との連帯
13.利己的でない愛
14.果実とプロセスの相乗効果
15.挫折の傷とその意義
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Ⅲ W型問題解決のプロセス
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1. 思考レベルと経験レベル
2. W型解決プロセスの素描
3. すべての一仕事がW型
4. 知識のストックと問題解決
5. 各プロセスの詳細
5-1. 問題提起
(1) 問題提起を手抜きする原因
5-2. 探検
5-3. 野外観察
① 観察という言葉には広狭の意味がある
② 事実とデータはちがう
③ 新鮮な記録を
④ データ採集の状況を明示する
⑤ 観察の鋭さを培う
⑥ 定性的な観察・記録を主眼にする
5-4. データをして語らしめる
① 状況把握と本質追求
5-5. 評価と情勢判断
① 状況把握と評価とは別のこと
② 状況の全体把握が妥当な評価の基盤
③ 評価は常に相対評価であれ
④ 観点によりさまざまの評価がある
⑤ 情勢判断までは評価を慎め
⑥ 誰が評価の最適人者か
5-6. 決断
① 〔判断→決断〕は算術の四則演算に似る
② 多数決が美徳である場合
③ よき判断こそ決断のもと
④ 爽やかな決断には「私」がない
⑤ 決断を境に姿勢転換
⑥ 判断の根拠がない場合
5-7. 方針
① 方針は計画の第一歩
② 方針は本質追及の裏返し
③ 方針決定の功徳
④ 方針決定が軽視されがち
5-8. 構想計画、もしくは目標設定
① 課題と目標は違う
② なぜ課題と目標は混同されがちか
③ 目標は本人が作るもの
④ 目標とは鮮明なビジョンの創造
⑤ 目標は方針に密着すべきこと
⑥ 方針にかなうなら大胆に飛躍せよ
⑦ 短所欠点より長所利点に着目せよ
5-9. 具体策
① まず理想像を作る
② 発明的姿勢に徹する
③ 追加調査が必要になる
④ 定性的だけでなく定量的にも確定する
5-10. 手順の計画
① 計画には二種類ある
② KJ法と結びつくPERT
③ 自分のために作るのが最善
④ 手順の計画と見積もり
5-11. 実施の段階
5-12. 吟味検証の段階
5-13. 結果を味わう段階
① 作品なくして鑑賞なく、鑑賞なくして評価なし
② 妥当な評価は人を活かす
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Ⅳ 狭義のKJ法一ラウンド
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1. 狭義の一ラウンドの手順
1-1ラベルつくり
1-2グループ編成
1-3表札づくり
1-4A型図解化
① 空間配置
一段目の空間配置
二段目の空間配置
インデックス図解と細部図解
② 図解化
元ラベルの貼着
島どり
島間の関連付け
シンボルマーク
表記と注記
1-5B型叙述化
① 図解化が終着駅ではない
② 文章化と口頭発表
③ 内容説明か発想への踏み台か
④ 文章化のやり方
⑤ 発想のための文章化
⑥ 文章化と口頭発表の併用
⑦ その他の応用的変形
2. 一ラウンド各ステップの意味と注意点
2-1ラベルづくり
2-2グループ編成
① ラベル集め
② 表札づくり
2-3A型図解化
2-4B型叙述化
2-5全体を通じて
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Ⅴ 評価と衆目評価法
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1. 衆目評価法
1-1実例
1-2衆目評価法のやり方
① 事前の鑑賞
② 評価単位の島の決定
③ 何点法かをきめる
④ 投票用紙の配布と説明
⑤ 島ごとの得点の集計
⑥ 得点のランクづけ
⑦ ランクに応じて図解に色塗り
⑧ 註記について
1-3衆目評価法をめぐる諸考察
① その信頼性
② その前提
③ 学問上未解決な技術的諸点
④ その効用
⑤ 衆目評価法の無記名型
記名型と対比した無記名型の長所
当事者と傍観者との評価のズレがコミュニケーション改善の緒となる
記名型の精神を生かした討論法「オモチャ」
討論スタイルを万能視する誤り
1-4衆目評価法の応用
2. 評価の哲学をめぐって
2-1減点主義より得点主義を
2-2「科学は没価値的」ということの誤用
2-3点よりも線、線よりも面が強い
2-4問題解決のステップにより観点を変えよ
2-5評価は本質追及以後が望ましい
2-6評価と合意と士気向上との関係
2-7インサイダーとアウトサイダー
2-8「評価はKJ法の精神に背く」という誤解
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Ⅴ KJ法のグループ作業
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1. グループKJ法のやり方
1-1予備的な条件
1-2ラベル配り
1-3内容の消化
1-4土俵づくり
1-5ラベル集め
1-6表札づくり
1-7A型図解化
1-8B型文章化
2. その発達史とそれを通して浮かぶ注意点
2-1ペア作業の始まり
2-2トランプ式の最初の試み
2-3トランプ式が軌道に乗る
2-4最初のトランプ式を修整
2-5分担して表札の叩き台を作るということの利害損失
2-6名称をめぐる混濁
2-7その得失と応用の注意点
3. KJ法という名称のおこり
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Ⅶ 取材の方法
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1. KJ法に関わりなく望ましい教養
2. 探検
2-1探検の五原則
① 360度の視角から
② 飛び石伝いに
③ ハプニングを逸せず
④ なんだか気にかかることを
⑤ 定性的に捉えよ
2-2特に世論調査のために
3. 野外観察とその記録
3-1観察に先んじての諸注意
① 汎用性のあるキーワード
② ポータブルな機器を
③ その場に応じた測定の工夫を
④ あいまいなデータでも採れ
3-2四註記とその精神
3-3泥くさく個別から喰いこめ
3-4自由に語ってもらう
3-5同定とシステム化
3-6点メモとラクガキ
3-7清書化と貯金箱
3-8探検ネット(あだ名で「花火」)
① その作り方
② その意義と意味
③ 花火日報
その作り方
花火日報から主題別まとめへ
その意義
チームで行なう花火日報
3-9データカードとデータバンク
① データカードの使い方
② その意義
③ データバンクの作り方と使い方
④ その特色と利点
3-10段ピックアップ
① その考え方
② そのやり方
③ その意義と注意点
3-11タッチネッティングの全行程
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Ⅷ 探検ネット再論 ? KJ法の実務化
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1. 探検ネット一ラウンドの手順
1-1ラベルづくり
1-2ネットづくり
1-3統合図解化
1-4叙述化
2. 探検ネット小史
2-1パルス討論に端を発する
2-2タッチネッティングで単独技術化
2-3探検ネットの独立
2-4考える花火の誕生
3. 探検ネットの種類
3-1探検ネットの基本形態
① 探検型花火
② 統合型花火
3-2探検ネットの実践形態
① 花火日報
② 考える花火
考える花火の素描
考える花火の進め方
考える花火の展開の要領と、二、三の注意点
3-3探検ネットの活用主体
4. 探検ネットの実例
4-1探検型花火の実例
4-2統合型花火の実例
4-3花火日報の実例
4-4考える花火の実例
5. 探検ネットの示唆する世界
5-1中間技術論
5-2モザイクの世界
5-3縫い目のない意味の生態系の世界
① 「分類」と「意味パターン認識」
② 「理屈」と「意味の論理認識」
5-4考える花火の原理とその思想
① 体に聴く
② 速戦即決の道を開く
③ 葛藤の弁証法の技術科
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Ⅸ 会議討論法
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1. 生産的な会議が望まれている
2. 加乗減除のプロセスが大筋
3. 発想を促す諸原理
4. ブレーンストーミング
5. 図形BS
6. NM法とNM法T型
7. MBS
8. オモチャ
9. 探検ネットを活用した会議
10. パルス討論
11. 発想会議
12. よい素材提供源を求めて
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Ⅹ 累積KJ法
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1. その意味と意義
2. その歴史
3. 二ラウンド累積KJ法
4. 六ラウンド累積KJ法
4-1それはKJ法普及史に一期を画した
4-2前提的な解説
4-3問題提起ラウンド(R1)
4-4状況把握ラウンド(R2)
① 調査項目づくり
② 状況把握
③ R2の実例
4-5本質追求ラウンド(R3)
① 心の姿勢が大事
② R3の実例
③ ひとつの補足
4-6決断と方向の確定
4-7構想計画ラウンド(R4)
4-8具体策ラウンド(R5)
4-9手順化ラウンド(R6)
4-10全体を通しての諸注意と考察
5. その他の累積KJ法
6. 大量ラベルの統合法
6-1大量ラベルは必要か
6-2データバンクの精神を生かす方法
6-3その他の方法
7. 仕事の大きさと適用技術
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XI 思想としてのKJ法
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1. 技術から思想まで連続している
2. 生きることと創造すること
3. 創造的行為の三か条と葛藤の克服
4. KJ法実践の内面方法
4-1無明の霧
4-2渾沌から本然へ
① 正道を践む
② ルネッサンス
③ 無我による主体性の発揮
④ 渾沌から本然へ
4-3いのちある世界
① いのちと生き物化
② 科学の再編
③ 世界観の転換
5. 普遍的人間性の追及
6. . 創造の足跡が見える
7管理社会から参画社会へ
7-1素朴から文明への苦難の道
7-2創造性と参画を求める現代日本の戦い
① 企業界
② 学者・研究者
③ 行政の世界
④ 学生
⑤ 教師
⑥ KJ法の伝統確立が困難
⑦ 政界
⑧ 一般社会人
7-3移動大学の実験
① スローガン
② 編成・方法・プログラム
③ 実践の方法と教訓
心の若返り
集団的陶酔のワナ
達成体験をめぐるジレンマ
問題解決が鍵である
フィールドワークは有益だった
経験の総括
7-4チームワーク
① チームワークにはルールがある
審議と執行とを区別せよ
加乗減除方法
信じて任せる方法
衆議一決と独断専行との関係
リーダーシップのルール
② 情報システムを創る
7-5伝統の創造
① 組織風土の壁
② 小道具視している
③ 悪悟り増上憤
④ 押しつけが反撥を買う
⑤ 使い所は腕次第
⑥ 型から入り型をいでよ
⑦ 実力者集団の維持を制度化せよ
⑧ 日常業務に浸透させる
⑨ 実践例の集積
⑩ 創造者を尊重する
⑪ 原典が必要である
7-6参画社会への道
8. 思想としてのKJ法
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XII 展望
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1. 本流を創る
1-1KJ法をめぐる文化の確立
① 原点を出版する
② 実務に最適なKJ法文化を磨きあげ普及する
③ 実力ある人びとにより本流を計る
④ 交流を兼ねた相互研鑽の場を創る
⑤ 万人が近づきやすくする
⑥ 創造を任務とし、創造の産物で経営する
⑦ 世界に奉仕する
1-2本流づくりの具体策は今後に
2. 断想